アメリカ的医学である研究至上主義は利益追求をするためのものか?

公開日: : 最終更新日:2015/10/08 医療に関する記事

海外である程度研究が進んだ段階で、国内最初という研究がもてはやされているのは、いまも変わってはいないという。それで満足する、あるいは問題と感じていても何もいわずに、教授にいわれたままに研究を続ける医局員が多いようだ。患者のためという名目で、結局は自分の医学的な好奇心を満たすものであったり、自分の立場を維持するためだけの研究であったりはしていないだろうか。研究至上主義はアメリカ的医学でもあり、日本が明治時代から行なってきた、官立大学医学部主導型の医学の結果でもある。

患者を救おうとか、病気を治そうという意識より、自分の研究実績を作るために研究をいまだ続ける場合が多いのだ。研究の結果が出たとしても、何も臨床には影響しないという。私立大学にしろ、自治体からの補助金、科研費など公の金がかなり使われているらしい。

前例のない研究には理解がないのがふつうのようだし、同じように前例のない研究には研究費は出にくい状況であるようだ。やはり、問題は大学病院のなかのシステム、それを管理するシステムにあるのではないだろうか。研究を評価するはずの主任教授も、少しでも学会の流れに沿わない、

利益追求をするためのものではなかったが

医療は本来、利益追求をするためのものではなかったにもかかわらず、医療保険会社が儲かり、医療現場での手抜きが起きているという。マネージド・ケアのために、保険会社が自分の契約した病院以外での治療を拒否し、患者の治療が遅れ、硬膜外脳腫瘍の患者が四肢麻痺になったなどの事件が起きている。経営効率の追求が、医者の裁量権や患者が自由に医療を選べる権利を困難にし、さまざまな問題を作り出したといえる。

もらった研究費は消費しなくてはいけないために、高額な研究機材を購入し、そのままになってしまうことも多いという。アメリカ型の医療制度を追求していくと、あくまでも医療費を削減するためであったものが、そこに参加している医療保険会社に巨額の収益を上げさせることになる。

これを見ると、日本がアメリカ的な医療へ傾くことは、むしろ危険なことだと考えねばならない。日本でも懸命に研究に入り込み、時間を惜しんで医療を行なう医者の数は多い。しかし、その努力がいったい何のためか考える必要がある。

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