アメリカの医学部のレジデントシステム

公開日: : 最終更新日:2015/10/08 医療に関する記事

アメリカの研修医制度といえるレジデントのシステム。三年間で、みっちり自分の進む科のトレーニングを受ける。カールメニンガー精神医学校は、アメリカのレジデントが受けるトレーニングとほぼ同じトレーニングのシステムだったのだが、その教育が充実していて驚かされたものだ。

アメリカの場合は、通常、レジデントの期間は四年間で、日本の前期研修と後期研修を合わせたようになっている。最初の一年間はインターンといわれ、日本のスーパーローテートと似たような形で、医師としての基本的な能力を身につけるために、さまざまなことを学ぶ。そして、アメリカでもこの期間は見習い扱いで、一人前の医者としては認められない。

講義は週六もあり、宿題の文献だけでも週に一〜三ページ読まないといけないのだが、講義もわかりやすく、精神医学のさまざまな理論を系統的に理解することができる。日本で研修医をやっていたときに、指導してくれる医者によって研修の内容がまちまちだし、この手の講義がほとんどなかったことを思い起こすと、やはりアメリカの教育システムは優れていると言わざるをえない、と経験者は語っている。

レジデントを卒業すると

トレーニングを受けてレジデントを卒業すると、専門医試験というのを受ける。この専門医試験というのをまねして、日本ではいろいろな学会が認定医試験とか、専門医試験というのをやっているが、日本の場合は、研究重視・臨床軽視の大学教授たちがつくるため、オタク問題が多く、臨床能力のテストも甘いので、専門医であっても当てにならないことが多い。

アメリカの場合、研究をするための学会ではなく、臨床医の集まりである専門医の協会のようなものが、全米でおおむね統一した研修のガイドラインをつくっている。だから、四年間のレジデントを終えると、どこで研修を終えたとしても、そんなにはずれの医者になることはまずないということだった。

アメリカの場合は、専門医の協会のようなところが問題をつくり、きちんと臨床能力のチェックも行うので、本当の意味で一人前の医者になったというお墨付きのように考えられているようである。

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