癌になったら医者にせいにしたがる患者

公開日: : 最終更新日:2015/10/08 医療に関する記事

大学の教授が、国立がんセンターに入り手術を受けた。ガンじゃないが、友人がいるから手術を受けたと、彼はいったが、まわりはそんな話を信用するほど素人ではない。皆、教授がガンだと悟ったのである。

自分がガンであるかどうかは、入院した病院と、自分を診療しているのがどういう科なのかが判断材料になる。ガンであっても治癒する可能性があるから専門医が担当して手を尽くす。そうした専門医がいる病院に入院したらガンなのである。

教授を務めている人だから、当然医学の知識はある。まして国立がんセンターに入院したのだから、自分がガンであることを知らないわけはない。がんセンターにほかの病気で入院するはずがない。それが、友人の医者の言葉を信じるしかない心理におちいるのだ。

ガンでなくても専門がはっきり決まっていて、実績のある医者が担当になったら重い病気である。逆に、若い医者で頼りないくらいの医者が担当になったら、入院が長引いたとしても重い病気ではないという。

ガンになったのは医者のせいではない

患者は医者を、不治の病から救ってくれる神様だと思っている。救ってくれなければ、医者が悪いのである。しかし、医者にしたらとんでもない。医者にとっては、患者の多くはその時に自分の前を通過していく一人に過ぎない。

初期のガンを見逃してしまう場合もあるから、医者がまったく責任を窮れるとはいえないにしても、ガンは、体質、食生活、喫煙・飲酒などの要素が絡みあって発生する。だから、ガンになったのは医者のせいではない、本人の責任なのだ。それなのに、まるで医者がガンに追いやったような錯覚を起こす患者がいるようだ。

毎日診ていて、あなたはガンです。長くて一年ですといってやりたい患者はいる。でもいってしまったら、よほど人間ができていると思える患者でも取り乱す。鎧乱されたらやっかいだし、ガンを告知されて自殺を図った患者もいると聞いているから、やはりいえないねというのは、医師たちの本音のようだ。

医者のいうことが信じられる人はいい。しかし検査したあとに入院し、なかなか退院できないとなると、誰しも自分が告げられたのは本当の病名だろうかと疑いはじるのは当然かもしれない。できる限りの手を尽くした先に死があるか、生があるかまでは責任が持てないという本音があるようだ。

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