医療ミスの民事訴訟の問題

公開日: : 最終更新日:2015/12/28 医療に関する記事

死がからむような重要なケースは、まず担ぎ込まれないし、担ぎ込まれても大きな病院に送ればいいだけの話。しかし、ほとんどの勤務医にとっては、事故調は脅威になる。医師会に入っている勤務医は、即刻、医師会を辞めたほうがいい。

病院で「死因がはっきりしない」死をなくそうとしたら、技術レベルが低いと自分で思っている医者(もちろん若手のトレーニング中の医者も含む)は手術や救急措置をますますやらなくなるだろう。ベテランだって逮捕される危険を冒してまで難度の高い手術をやりたがらなくなるのではないか?そうすれば医療崩壊がさらに進むだけだ。

民事だと、証拠はうやむやにされるし、証拠の改ざんもされる可能性がある。さらに証言をしてくれる医者がろくにいないために、患者さんが泣き寝入りになることが多く、十分な補償が得られない。これはなんとかしてほしいものである。

医療ミスを疑う家族が民事裁判を行う際に、十分な相談ができ、証拠保全の強制権を持ち、証言や中立的な鑑定をしてくれる医者を紹介してくれる現実的な医療事故の調査機関のほうが、医師にも患者さんにもはるかにメリットがあると考える。

ミスがないのに訴えるような人は

ミスがないのに訴えるような人は訴訟マニアであったり、クレーマーのような人とも考えられるが、一つ考えないといけないのは、医師側と患者さん側のコミュニケーションの行き違いのケースがかなりある。コミュニケーションのやり方を間違うと、大きな問題が起こることもある。

刑事事件にすると、医療崩壊は進むし、患者さんも金銭的な補償に直接つながらない。これは双方にとってデメリットのはずだ。いい加減な事故調より、患者さんのためになる医療ミスの相談調査機関をきちんとつくるべきだろう。

他方、刑事になると証拠は強制捜査できるし、警察に頼まれれば検察側の証言を断る医者はほとんどいないし、医者は密室で、弁護士もつかないまま、警察署の中で取り調べを受ける。これを代用監獄という。先進国では取り調べは警察署の中でなく拘置所で行われるし、弁護士も取調官も両方がついている。この状況から改善しないと免罪はなくならない。だから刑事で訴えたくなる気持ちはわからなくはない。

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