医師の就職先が見つからなくなる次代が来るかもしれないという予測

公開日: : 最終更新日:2015/10/08 医療に関する記事

医者が過剰になった場合、医学部希望者の減少がはっきり出てくるだろう。大学病院に残って医療を続けている理由の一つに、時間が自由になるということがある。研究が好きで残るというより、医療をやりながらも、経営を考えなくてもいいという安易なところがあるのは事実である。

医師不足で全県に国立系大学の医学部を作り、新設医大を作った結果が、医師過剰状態を作り出しつつある。これまでは、大学病院がその過剰になった医師を吸収雇用していた。その一つのテクニックとして、余った医者は周辺の病院への長期出張という形で派遣され、大学病院に所属はしているものの、実際には大学病院で勤務していない医者がかなり存在しているという。

百床くらいの小規模な病院への就職も自由な選択ができないほど、医者にとってかなり厳しい状況となってきている。長期出張という形で所属していた医者たちが、年齢的にも、医局内での出世の可能性がなくなってくると、そのまま大学病院とは切れて、出張先の病院へ就職するようになってきているようだ。

開業するにも、親の後を継ぐという形で開業を引き継ぐ場合は、借金もなくほとんどリスクはないが、現在首都圏で新規開業するには、土地建物を含め一億円以上の資金が必要になる。銀行の貸し渋りもあり、開業という医者の最後の切り札まで、かなりリスクが高くなってきている。

大学病院の不安要素とは?

既設の大学病院の理事長は同族、身内経営から脱却し、もっと広い視野で大学病院の将来を考えているのを見ると、これからの規制撤廃で、海外資本の流入、病院間の競争が起きたとき、病院経営が個人経営的な従来型の経営戦略で生き残れる可能性は低い。そういう意味では、経営者の交代をどう選択していくのか、それによっては大学病院自体の経営が行き詰まる可能性がある。

現在では、理事長が二代目や三代目に引き継がれる状況にあるという。新設医大は、個人が医療経営の拡大と自分医療信条を実現するために作られた。それだけに個人経営の色合いが強い。そこで、未経営的な世襲制の延長で大学病院を引き継いだ場合、他の産業と同じように、時代に即した大学病院経営ができるかは疑問の残るところだ。

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