医者が転勤先で苦労する人と人とのコミュニケーション

公開日: : 最終更新日:2016/08/29 医療に関する記事

転勤をいっぱい経験した医者の話では、方言のある地域へ行くのは、大変、外国語みたいな土地もあった、が共通意見だそうです。会社員の栄転や左遷のように、その関連病院には当たり外れがあります。どこへ行くかというと、関連病院と呼ばれる、大学病院から医者を派遣しているところです。

なにしろ、医療は人と人とのコミュニケーションがなにより大切です。病院の規模もさまざまだし、設備もさまざま、職場の人間関係もさまざま、収入だってピンからキリまであります。痛みのたとえでも、一般に使われやすい、ゴチクチク痛いとゴキリキリ痛い、この二つの相違はわかります。でも、その地方独特の表現で、ウジウジ痛いとかミリミリ痛いなどといわれると、どんな感じなのかよくわかりません。

そこで医者がわからないと、患者さんにははっきりと嫌われます。配達に来た酒屋さんのオジさんは、その家の奥さんに、ヤブ医者情報を伝えます。八百屋さんの店先での立ち話のネタにされます。

地獄の日々になってしまうことも

その後、2年間はそこで暮らして診療をする転勤医にとって、地獄の日々になってしまうわけです。あの、しぇんしぇ~、標準語しかダメなんて、スカしてるヤブ医者だという噂が、地域一帯にものすごいスピードで広まりますから。

病院での会話では、お互いに理解できないことがあると治療に支障をきたします。医者もその土地の言葉や表現を覚えようと努力はするでしょう。でも、患者さんのほうでも、この医者は、来たばっかりだからしょうがない。標準語でしゃべってあげようと、少しは譲る気持ちを持ってあげましょう。長年住んでいる人々にとってはごく普通の言葉も、外来者にとっては最初はなじめないものです。

転勤の苦労は二つ。引っ越しのたびに貯金を使い果たすことと、方言を覚えることとだそうです。勤務医の引っ越し費用や、転勤地でのアパートの権利金や敷金と家賃、研究会で大学病院まで出向く交通費や宿泊代も自前のようです。でも、たいていの医者は、やがて転勤先の地域やそこの人々を、とても好きになります。ずっとあとになってもいいところだったなぁと、思い出を語ることになるようです。

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