医者が聴診器を胸に当ててるときにはしゃべってはダメ
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最終更新日:2015/10/08
医療に関する記事
学生が内科の講義か何かで、聴診器は耳で聞くものではないと、指導医からいわれるそうです。えっ、あの先生、なにいってんの?教室のあちこちで、そんな小声が交わされます。教室は一瞬ざわめきます。同じ患者さんでも、聞く医者によっては心臓のリズムだけしか聞き取れないかもしれません。
わかるか、左右の耳の間にある脳で聞くものなんだ。だから、しっかりと聴診の基礎知識をつけなさいという意味だったようです。姿勢を正した指導医は、聴診器とは、耳と耳の間で聞くものだ。熟練した医者では、聴診器を通して耳に入った音を情報源として、脳で情報処理をして心臓や肺の様子を詳しく推測できるのです。患者さんの協力も大切なんだそうです。
じゃあ、医者の当たり外れがすべてか、というとそうではありません。まず、覚えていてほしいことがあります。聴診中に声を出されると、まるで耳元でメガホンを使って叫ばれたような大声に聞こえてしまうのです。
心臓の拍動するごくごく小さな音が聞き取れる
聴診器を通すと心臓の拍動するごくごく小さな音が聞き取れるのです。突然、ねぇ、心臓ちゃんと動いてる?と、患者さんから話しかけられると、医者は耳に届いた大声で飛び上がりそうになるほどビックリします。それだけ音がよく伝わります。
聴診器は音を通すパイプの長さの都合で、患者さんに接近します。これも苦しいときがあるようです。ゆうべ、焼肉屋さんでニンニクのホイル焼きまで食べちゃった。そんな日に病院に行ったら、聴診のときだけでも顔を横向けて呼吸するのがエチケットです。ニンニクくさい生暖かい息を顔や首にかけられたときなんか、逃げ出したくなるそうだ。
また、明るいオバさんが、トシだから、胸がすっかり垂れちゃって、もうダメだねなどと愛嬌ギャクをいわれると、ついムッとしたくなるようです。聴診中はしゃべらないほうがいいようです。脳の中での情報処理はやり直しです。いいたいことは、聴診器を当てられる前か終わったあとにしましょう。
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