海外で行なわれた研究に学者たちが飛びつく理由や内情

公開日: : 最終更新日:2015/10/08 医療に関する記事

海外の医学を日本に持ち込み、日本の医療を進歩させるというやり方はいまだに続く。そのやり方を続けているために、国内でのよい研究や、新しい研究者を見抜けない指導者が増えてしまう。さらにいままでの研究結果と比べてどうかということも。そこには新しい考え、着目に理解がなく、発想のユニークさという評価はなされなかった。どう考えても、そこから新しい研究が生まれるとは思えないという意見はある。

外国でやられた研究を、日本で最初に行なうことで権威者になっていくという仕組みであるようだ。世界で最初と日本で最初では意味がまったく違うはずだが、本邦初というのは、まだまだ研究者にとって魅力あることなのだ。ある国立大学の医学部教授は、遺伝子解析方法をアメリカから持ち帰り、独占的に行なって名を上げた。それで第一人者となっているという。そこにはオリジナルの研究というより、頑張って日本でも研究したということでしかないのだが、それでも日本では権威者となる。

独占的に発表し学会を席巻した

レントゲン線によるコンピューター断層撮影装置・CTを一番最初に日本で購入した医学部は一年間くらい、独占的に発表し学会を席巻した。CTで撮影した脳の断面図をスライドで出すだけで、みな感嘆したからだ。しかし、それは研究だったのだろうか。使用経験であり、純粋な意味の研究とは違うように思うという意見はある。残念ながら、日本の研究はいまだにそういうレベルのものが多いらしい。

芸術でもそうだが、アメリカではどうかアメリカではどう評価されるか。そんなことばかりを気にしてしまう。海外での評価を得てから、ようやく日本に戻ってきて認められるということになる。日本の学会で認められることは二次的な問題なのだ。本邦初を行なうには、海外の大学や研究所と太いコネクションもなければいけない。そういう意味では留学をして技術を盗むというのは大きな意味を持ってくる。その繰り返しで、日本の医学は成長してきたともいえる。だからこそ、新しいことを自ら発表できない土壌ができてしまったようだ。

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