後期高齢者医療制度導入の問題

公開日: : 最終更新日:2016/09/05 医療に関する記事

二〇〇八年度最大の医学関連のニュースは、おそらくは後期高齢者医療制度の導入問題だろう。つまり、これは知っておいて損はないというか、知っておかなければならない情報である。医学部受験生というのは、面接や小論文の対策上、医学にまつわるニュースのチェックが欠かないものである。どんどんと医療の世界に興味を持ちはじめることであろう。

ニューガートンによれば、七十五歳までの高齢者は中高年の連続で、ぼけたり、寝たきりになったり、いわゆる要介護状態など特別なケアを必要とすることはほとんどない。彼はそれを「youngod」と呼ぶように主張した。

そもそも後期高齢者とはだれのことなのだろう。後期高齢者という響きは良くなかった。いつのころからか、厚生労働省が後期高齢者という言葉を使い出したが、そのもとは、シカゴ大学の老年学者であるベルニース・ニューガートンが使った「youngold」と「oldold」という言葉であると思われる。

明らかにケアの必要な高齢者

たしかに、六十五~六十九歳で寝たきりや要介護状態になる高齢者は約一・五%、七十〜七十四歳では約二・五%なのに対して、七十五~七十九歳で約四・五%、八十〜八十四歳で九・一%、これが八十五歳以上になると約二〇%になってしまう。七十五歳以上はケアも必要だし、薬を使うとかえって悪くなることがあるなど特別な医療が必要だとして「odold」と呼んで、分けて考えるべきだと言った。

さらに、明らかにケアの必要な高齢者である後期高齢者(ただし、ニューガートンがこの言葉をい出したのは一九七四年のことであり、それ以降の高齢者の若返りを考えると七十五歳で切るのでな、八十歳で切るという考え方ーたしかに七十五~七十九歳までであれば、寝たきりも認知症も五%に満たないーもありえるが)が、非常な勢いで増え続けるという問題もある。

あるいは、日常生活に支障が出るレベルの認知症にしても、六十五〜六十九歳で〇・九%、七十〜七十四歳で二%だが、七十五〜七十九歳は四%、八十~八十四歳は九%、そして八十五歳以上だと一六%になってしまうのだ。

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