今の若い医者は診察を軽んじている!?

公開日: : 最終更新日:2015/10/08 医療に関する記事

診察のときに使う器具類は、聴診器や血圧計といった機械としては単純なつくりのものでも、過去から現在にわたり重要性は変わっていません。それでは、何が変わったのでしょう。
最近では結核が減り、胸水がたまっている人をとんと見かけなくなりました。しかし、打診は現在でも胸水や腹水の診断に有用であることに何ら変わりはありません。診療技術という面では、この打診の技術に代表されるように最近あまり用いられなくなは散見されます。

これは水の入ったバケツを外側からたたいて、内側の水面を予測するのと同じ原理で、かつて肺結核が大流行しており胸水がたまっている人が多くいた頃に威力を発揮した診察技術です。空気が入っている肺と水がたまっている肺とでは、たたいたときに音が違うからです。打診の技術は、左手を体にピッタリとあて、右の指で左の指をたたく診察法のことですが、一般的な内科の診察では最近メッキリ行われなくなりました。

最近の医者は診察技術より、検査データを重視するとよく批判されています。一面では当を得ていますが、疾病や病態の変化に伴い致し方のない側面もあると思います。

検査データのみを重要視しすぎる

昔の先生に言わせれば、今の若い医者は診察を軽んじている。検査データのみを重要視しすぎるという苦言がつねづね呈せられてきました。しかし、これらの現象は医者の世代によって差があることであり、一人一人の医者の診断能力を推し量れるものではありません。一度に大量をこなせないなどの効率的でない面もありますが。

一般的な検査が昔とは大きく変わりました。昭和四〇年代ごろまでは、一般の内科の医院に行って血液や尿の検査をした場合、その先生が自ら顕微鏡を使って白血球や赤血球を数えたり、尿の成分を診ていました。しかし最近では検査はコンピュータや検査センターがやってくれます。昔ながらの診断や検査の技術の中にも確かに学ぶべきものはたくさんあります。

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